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アイゼンの種類を比較!選び方も解説します!

アイゼンの種類を比較!選び方も解説します!
アイゼンイメージ

出典:photoAC(外部サイトへリンクします)

アイゼンは雪山に必要な装備の一つですが、種類がたくさんあって何を選べばよいのか分からないという方も多いと思います。
この記事では、アイゼンの種類を比較しながら解説していきます。
また、アイゼンを選ぶときのポイントも紹介します。

1.アイゼンとは?

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アイゼンは雪や氷の上を安全に歩くための道具です。アイゼンの爪をしっかりと雪や氷に食い込ませることで、滑ってしまうのを防止します。冬季の山に入る際には必ず持っていくのが基本です。雪がしっかり積もっている山はもちろんですが、雪が少ない山でも、登山道が凍っていれば転倒のリスクがありますので、安全登山の為には携行するのがおすすめです。また、雪稜歩きなど本格的な雪山登山を目指すのであれば、アイゼンで安全に歩く技術を身につける必要があります。雪山講習会に参加するなど、経験者に教わりながらアイゼン歩行に慣れていくのがおすすめです。

2.アイゼンの種類

爪の本数や形状、靴への装着方法の違いなど、アイゼンには様々な種類があります。それぞれ比較しながら解説したいと思います。

2-1.爪の本数や形状の違い

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アイゼンは大きく分けると、アイゼンか軽アイゼンか、2種類に分けることができます。一般的には、10~12本爪で前爪があるタイプがアイゼン、4~8本爪で前爪が無いタイプが軽アイゼンと呼ばれています。また、この他にも少し特殊ですが、軽アイゼンよりさらに簡易的なチェーンアイゼンや、アイゼンよりもさらにクライミング向きの縦爪アイゼンというものもあります。それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

・アイゼン
本格的な雪山登山をするのであれば、前爪のある10本爪か12本爪のアイゼンを選ぶことになります。前爪を蹴りこむことで、雪や氷の急な斜面でも登り下りができます。また、前爪で細かい足場に立ちこむことができるので、岩場も通過することができます。
爪が多い方がより雪面をとらえやすい為、10本爪よりも12本爪の方が安定して歩くことができます。ですので、基本的には12本爪を選ぶのが無難です。ただし、「そこまでシビアな山には行かないから、少しでもアイゼンを軽くしたい」「靴に合わない」など、理由がある場合は10本爪を選ぶのもありでしょう。

・軽アイゼン
前爪が無い4~8本爪のタイプが軽アイゼンです。軽アイゼンはアイゼンよりも軽く、爪も飛びだしていない形状なので、不慣れな人でも歩きやすいです。また、夏場にも雪渓の上を歩くルートで使用することがあります。
前爪が無いと雪に蹴りこむことができないので、急斜面や岩場には対応できません。「標高が高い山でなければ、軽アイゼンでも大丈夫」というイメージがあるかもしれませんが、低山でも急峻だったり、岩場を通過するようなルートでは、前爪のあるアイゼンが必要です。

・チェーンアイゼン
短い爪が付いた鎖で靴底を覆う形状のアイゼンです。ゴムを伸ばして履くだけなので、着脱がとても簡単です。しかし、爪がかなり短いため、雪が多かったり傾斜が強かったりすると、ほとんど役に立たないので注意しましょう。踏み固められて凍っているような道や、林道歩きなど平坦なルートであれば有効です。
「雪は無いけど、登山道が沢沿いで凍っている箇所があるかもしれない」「雪が降り始めで軽アイゼンも要らなそうだけど、少し足元が心配」このような場合に、念のためのお守りとして持っていく方も多いです。軽くてコンパクトなので、使わなかったとしても気にならないのが良い所です。

・縦爪アイゼン
アイスクライミングなど、氷壁を登るのに特化したアイゼンです。前爪が氷に刺さりやすいように、縦になっています。前爪が1本のモノポイントタイプと、2本のデュアルポイントタイプがあり、一般的にはモノポイントの方が登りやすいと言われています。
アイスクライミングと言えば、かなり上級者向けのイメージだと思います。しかし、最近は人工の氷壁で、比較的気軽にアイスクライミングを楽しめるような場所もあります。雪山に慣れてきたら、挑戦してみるのも面白いと思います。

2-2.靴への装着方法の違い

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登山靴へのアイゼンの取り付け方は、基本的にバンド・セミワンタッチ・ワンタッチの3種類あります。それぞれの特徴を解説します。

・バンド式
紐で縛って固定するタイプです。登山靴にコバが無くても取り付けることができ、靴との相性もあまり選びません。しかし、バンドで押さえつけているだけなので、どうしても緩んだり、靴が動いてしまったりすることがあります。歩きがメインなら問題ありませんが、シビアな登攀には不向きです。また、バンドが凍ってしまい、着脱に苦労することがしばしばあります。歩き主体の雪山登山に適しています。

・セミワンタッチ式
かかとは金具、他はバンドで固定するタイプです。登山靴のかかとに、金具をかませるコバが必要です。しっかり取付けられていれば、バンドタイプよりも靴がガタつきにくく、安定感があります。逆に、取り付け方や靴との相性が悪いと、外れてしまうことがあります。一般的な雪山登山であれば、問題なく使用できます。

・ワンタッチ式
つま先・かかと共に金具で固定するタイプです。前後にコバがある登山靴にしか取り付けることができません。ワンタッチというだけあり、素早く簡単に着脱できます。金具でがっちりと固定するため、3種類の中ではアイゼンと靴との一体感が一番あります。しかし、靴との相性がかなり重要で、合わないと簡単に外れてしまいますので注意しましょう。アルパインクライミングなど、シビアな雪山登山にも対応します。

3.選ぶときのポイント

・登山靴との相性をチェック
アイゼンを選ぶ際に一番大事なのは、靴との相性が合っているかどうかです。取り付け方がしっかりしていても、相性が悪いとどうしても外れやすくなります。ですので、実際に登山用品店に行き、店員さんと相談しながら決めると良いと思います。また、この時にアイゼンの調節の仕方や、正しい取り付け方もしっかりと聞いておくと良いでしょう。アイゼンだけを購入する場合も、お店に手持ちの靴を持っていき、店員さんにアイゼンとの相性を見てもらうのがおすすめです。

・登山靴も冬山用を用意する
雪山は色々と必要な装備が多く、できる限り夏山装備を流用したいという方も多いと思います。雪が少なかったり、平坦なルートであれば、夏山用の靴と軽アイゼンで対応できる場合もあります。しかし、本格的な雪山となると、夏山用の靴では様々なリスクが発生します。
まず、夏山用の靴には保温剤が入っていないため、凍傷のリスクが高まります。また、バンド式のアイゼンであれば夏山用の靴にも装着できるように思えますが、ソールが柔らかいため、歩行中にソールがたわんでアイゼンが外れる危険があります。さらに、アッパーが柔らかいため、バンドをきつく締めると血行を阻害してしまい、凍傷のリスクがより高まります。リスクを少しでも減らすために、雪山では冬山用登山靴を使用しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。読んで頂いた皆さんが、相性抜群のアイゼンに出会えれば幸いです。慣れないうちはアイゼンを付けて歩くこと自体が大変かもしれません。講習会などでしっかりとアイゼンワークを身につけて、雪山を安全に楽しみましょう。


(lapis0v0)

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